日本は世界的に見た時にも有数のエネルギー消費大国として知られています。
しかしながら実はエネルギーの92パーセントは、海外に依存しているのが実情です。
原子力発電所では、原子力発電が生み出されていますが、これについて何となく理解しているけれども、詳しいことはよくわからないという人も多いものです。
そこで原子力発電所で生み出される原子力発電のメリットやデメリット、また今後の対策についてもしっかりと考えることが重要です。
燃料はウランを使用するのが特徴
まず最初に原子力発電の仕組みとしては、原子炉で燃料を核分裂させる際に発生するエネルギーを使って電気を発生させる方法をさしています。
燃料はウランを使用するのが特徴です。
火力発電と似ていると思う人も多いかもしれませんが、火力発電所の決定的な違いとしては、使用する燃料の違いが挙げられます。
火力発電の場合には、天然ガスや石炭、石油などの燃料を燃やして熱を発生させますが、原子力発電の場合には、ウランの核分裂によって熱を発生させます。
原子力発電の燃料となっているウランは、わずか1グラムで石油2000リットル分のエネルギーを生み出すほどのパワーがあるといわれています。
これらの熱を用いて水を沸騰させ、その後の仕組みについては同じです。
沸騰した水からは水蒸気が発生し、この水蒸気によりタービンを回します。
このタービンが発電機につながれていて、そこから電力を生み出す仕組みとなっています。
原子炉の種類
また原子炉についても様々な種類のものがあり、軽水炉や重水炉、黒鉛炉や高速炉など様々なものがあり、それぞれに特徴が違います。
この中で日本で主に使われているものは軽水炉です。
原子力発電を利用することのメリットには、コストが安いことや環境汚染が少ないこと、燃料の供給が安定していること、技術力をアピールすることはできる、原発による経済効果などがあげられます。
いっぺんに大量の電力を生み出すことができるため、低コストである特徴があります。
燃料の補充に関しても、約1年ほどは交換しなくてもよいので、これもメリットとなるでしょう。
火力発電とは異なり、二酸化炭素の排出も抑えられるので、地球温暖化にも影響しにくいと言われています。
また燃料となるウランは石油などと比べると安定している特徴があります。
このため価格も安定しているといえるでしょう。
原発を作って運営を続けていくためには、技術力が求められます。
このため自分の国だけで作れる国は限られてくるでしょう。
自国だけで作れる国としては、日本やフランス、アメリカなどがあげられますが、これらの国ではほかの国へ原発の機材や技術などを輸出することができるため、これもメリットとなります。
原発によって雇用が増えたり、税金徴収など、地元の収入が増えるメリットも期待できます。
原子力発電所のデメリット
反対にデメリットとしてあげられることには、危険性が高いことや事故の修復が難しいこと、コストが高い、技術に関する点の四つが挙げられます。
東日本大震災が発生し、福島原発には想定外のトラブルが発生しましたが、このようなときの危険性に関しては、ほかのどの発電方法よりも危険と言えるでしょう。(参考:アトックス)
原子炉からは放射能物質が放出されることになり、トラブルによりこれらが放出されれば、国土全体だけではなく、地球規模の汚染につながる可能性が考えられます。
もちろん土壌や海が汚染されることによって、人間や動物も被爆することになるでしょう。
そしてトラブルが発生した際には修復が難しいこともデメリットです。
放射能が放出される間は、原発に近づくことは困難となります。
特に燃料が溶け出して底にたまった状態となるメルトダウンとなった場合には、修復はかなり難しくなるでしょう。
またコストが安いメリットがありましたが、反対にトラブルが発生した場合には、莫大な賠償金を抱えることになります。
使わなくなった核燃料を管理するための費用や、放射性廃棄物の処分費用などに関しては、かなりの費用がかかり、そして近年では、トラブルへの懸念から技術者が減ってきているのが実情です。
アメリカが一番多くの原子力発電所を保有している
世界的に見た場合、一番多くの原子力発電所を保有しているのがアメリカです。
それについでフランス、日本、ロシアと続きます。
しかし中には原子力を廃止しようとしている国も見られます。
それがドイツであり、すでに2022年までにはすべての原発を廃止することが発表され、そのほかにもスイスやイタリア、スウェーデンなども廃止の方向に話が進んでいます。
日本では東日本大震災以降、2015年に九州電力川内原発が再稼働したものの、このまま続けていくことも疑問視されています。
津波対策が強化されたとはいえ、完全に安全であるとは言い切れません。
二度と大きなトラブルを起こさないためにも、原発に代わるエネルギーの開発に力を入れていくことが望まれます。
この問題に関しては日本のみならず、多くの国で様々な意見が飛び交っています。
まとめ
このような話し聞くと、自分自身でも深く考えるきっかけにもなるでしょう。
今後も原子力発電の問題に一人一人がしっかりと考えていく必要があります。
最終更新日 2025年7月8日 by donkor